台風来る

今絶賛大雨中。

どうせまた電気か水かその両方がやられるんだ……

 

すでに水はある程度汲んでおいた。さあ、台風来るなば来い。

 

もうすでに我が共生舎の位置する和歌山県田辺市には避難準備が指示されている。それも和歌山では田辺市だけ。まじかー。毎回指示されてへんか、田辺市。勘弁してくれや―田辺市

 

窓から外を見れば、連続して落ちる雨粒のせいで、景色が霧がかったように見える。ザーザー降りだ。もうなんか不安になる。建物大丈夫かとか、山崩れないかとか、建物と山同時に崩れないかとか。

 

まあそれでも天命に任すほかなかろう。人間死ぬときは死ぬ。山に住む者は山に殺されても文句は言えまい。それが自然の摂理。ここは人里ではない。山奥なのだ。人間のルールよりも大自然のルールこそ優先される地である。自由を愛する山奥ニートとて大自然の前にすればその掟にとらえられてしまう。

 

 

台風の怒る大声屋根叩く               秋雷

 

まあそれでも、できれば殺さずに見逃していただきたいもんだ。我ら山奥ニート、日々慎ましやかに生きる、無害な民である。神の怒りに触れるほどの存在ではないと信じたい。

 

山奥ではスプラトゥーンが流行っている

たぶん共生舎で今一番遊ばれているゲームがスプラトゥーンである。スイッチ持ってる者はみんな買った。このために買った者もいる。計5機かな。

 

しかもそのうち何アカウントかをニートで使いまわしているので、ランクの上がり方がえぐい。ニートローテーション方式。とあるニートが遊び、疲れたら別のニートにバトンタッチするという。24時間フル稼働とまでは言わないが、かなり気持ち悪いアカウントと化していることは言うまでもない。

 

自分は電子ゲーム類苦手な人なのでやる気はない。というかPvP系でいい結果が得られる気がしない。スイッチなら普通にゼル伝やりたいかな。ああいう一人用のゲームを一人だけでやりたい。まあ今そんなもん買ってる場合ではないのだけど。

 

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山奥ニートお通夜会場

おとついの夕飯時。いきなりバナシさんが重要な連絡があると言った。

 

山奥ニートたちの間にすこし緊張感が走る。バナシさんが重要な話をするというのも珍しい。もしかして何かトラブルが……? まさか逮捕者でも出たのか……? 様々な憶測が飛び交う中、彼は言い放った。

 

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私の頭はとても固い

物理的な話ではない。発想的な話だ。

 

かくあるべし、という固定概念を一度形成すれば、それを撤回するのが困難になる。いかにも年寄りらしい頭の固さ。

 

ファンタジー原理主義とでもいうべき宗教にどっぷりとつかっている故、「ハリポタはクソ。指輪物語こそ至高」とか平気で言っちゃう性悪さ。しかしハリポタが実際売れている作品であることは確かで、そこは王道に沿った面白さをことごとく押さえている点を評価すべきだと思う。

というか、私は王道を軽視し過ぎなのだ。

 

奇をてらえばそれでいいと思っている節がある。ファンタジー原理主義者でありながら……。

 

たぶんキャラクターからストーリーを立てるやり方を学ぶべき。あと、そもそも神話類型から勉強し直して、王道というものをよく知るべき。

 

小説は自由たれ。かくあるべしなどという「柵」こそ憎むべし。柵で囲った中では小さな物語しか育たん。

 

「王道に沿うた上で自由な作品」。これこそが私が書くべき作品ではないか。今私がやろうとしているのは「外道でありながら不自由な作品」だ。

 

幾人もの先人が通り踏み固められた道を、新しき風が通る。そういうのがいい。だれも見向きもしない獣道を古ぼけた魔物がうろうろしていては何も生まないのだ。

 

薫風や古い酒を舐める父              秋雷

 

ふむ。父などという言葉がここで出てくるのも中々に感慨深いな。男の子は父親を超えて初めて成人したと言えよう。であれば、ともすれば、一生子供のままではないかという疑念が……。


い、いずれ。いずれな。今は雌伏の時。焦りは禁物だ。一石ずつ積み上げていけばいずれは山にならん。いずれは天に届かん。今は雌伏の時。落ち着いてかかるのだ。

 

七月の掲載句

・梅雨の雷新たな季節を切り裂いて


・蝉鳴けど鳴けども孤独身に染みけり

 

・空蝉や昨日を喰らいて明日肥やす


・青嵐や千々に引き裂かれる私


・停電の部屋の隙間へ溶ける蜘蛛

 

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