バナシさんがまた出て行ったよ
昨日、目覚めたらすでにバナシさんは共生舎からいなくなっていた。たぶん彼の結婚関係の奴で出てったんだと思う。式するのかな。詳しい話を訊いてないからよくわからない。あの人ぜんぜん説明せずにフラッと消えちゃうから。煙か幻か。ニートの割に移動力のある人だ。
移動大っ嫌いな私は出来る限り移動をしたくない。電車もバスも車も飛行機も船も大っ嫌いだ。自分の部屋に引きこもっているのが一番好きだ。
出不精だがデブではない。
さてバナシさんは既婚者なわけだが、じゃあ私も女性ができたらどうだろう。部屋から出るようになるのかな。
私のような者でも恋人ができたらデートとかするんかね。想像つかん。買い物とか大っ嫌いなんだけど。鬱陶しい。映画館も嫌い。暗くて人いっぱいいるから。本屋さん行くのは好きだけど、じっくり本をみたいから一人で行きたいし。
水族館なら行きたいかなー。でも水族館も別々に行動したがりそう。ううん、向いてないねー、そういうのに。まあ心配しなくてもそんな予定がないし来そうにもないし良いけどね。
人間に規格みたいなのがあればホント、自分は規格外のB級品だよ。エラー人間なのでしょう。コセ―とか言い換えれば聞こえはいいけど、求められないコセ―なんて存在価値無いじゃんさ。だったら需要のある量産品のがいいんじゃん結局。
かつては無個性に埋没することをいたく恐れてみたものだが、今更に無個性は無個性で良い物だったんだなと知ったよ。フツーに進学してフツーに就職してフツーに結婚してフツーに子供造ってフツーに人並みの人生送ってフツーに死ぬ。それのどれだけ難しい事か。それできたらフツーに勝ち組じゃんさ。
自分は早々にフツーからは脱線しちゃったし。マトモからも遠い。ずっと存在しないものを探し続ける人生しか送ってないものな。そして思いついた打開策が偽ることだ。偽るにしろ努力が必要で、で、それに足るだけの努力を積めているのか怪しいのだ。苦しい。
最初に配られたカードもおかしなカードばかりだったけど、中でも使えそうなカードばかり切ってきちゃった。残ったのはもう変ちくりんなカードだけ。この手札で戦えってか。自業自得の人だよなあ。
そういえば昨日、バナシさんの次に結婚する人誰かなみたいな話をしてたよ。「○○くんじゃない?」「えー、××さんでしょー」「またまたぁー」みたいに言いあってイチャイチャしていたよ。いい歳したニートたちがそんなイチャイチャしてるサマはある種の地獄絵図だと思いました、マル。
でもみんなモテそうに思うんだけどね。山奥と人里では違ってくるのかなー。みんな私と同じで規格外の欠陥製品なんだろうか。それでも私が最たるものに思うんだけどな。
バナシさんが前に言ってた。ギークハウスとかは天才タイプの人が多いけど、共生舎って普通の人ばっかだよねって。それホントそう思うね。天才って程にはオカしくなれない。規格外ならむしろそれくらい突き抜けた規格外のが需要あるやし。私らは中途半端やし。でも天才の人なんかと話しが合うとは思えないからギークハウスでなくて良かったと思うばかりだ。
まあいいや、需要無くても。私は私のことが大好きなので。きっと私の事なので上手い事誑かしてくれるんでしょう? 運命とか人生とか。神様とかをさ。
何でもいいけど、「誑かす」って言葉好きだな。言うに狂うで「誑かす」か。日本語の動詞の中では「慮る」と「憚る」と「蠢く」に並んで好きだな。
秋は人誑かしけり夜白む 秋雷
んなー。なんだこの内容が定まらない記事は。どうした私は。またどこか壊したのか。これ以上どこを壊せるのか。