ダブルスピークの概念が面白い

Wikipediaのダブルスピークの項を読んでいた。

 

ダブルスピーク - Wikipedia

 

めっちゃ面白い。なるほど、そうか。健康保険って本来は病気保険だよな。面白い。健康診断だって、健康を診断するわけじゃなくって病気を探すものなんだから病気診断じゃん。金属探知機のことを非金属判断器とはいわないのと同じ理屈なら。

 

日本人って言語に敏感なのかな。語の機能のみを合理的に追求するなら、ダブルスピークはないほうがわかりやすい。ファースト・ビジネス・エコノミーというランク分けもわかりにくいしね。そもそも何をエコノミー(経済的)とするかは個人に寄るだろうし。エコノミークラスで苦痛な時間を過ごすくらいなら、多少お金を支払ってもビジネスやファーストにいるほうがいいし、それがあの程度の追加料金で済むならむしろエコノミー(経済的)であると感じる人だっているだろう。上等客室・中等客室・下等客室とか言ってくれた方がわかりやすい。

 

でも下等客室って身もふたもないよなあ!

 

そういやスタバにあまり行ったことないからよくわからないんだけど、あそこのコーヒーのサイズはスモール→トール→グランデ→ベンティの順で大きくなるらしいけど、意味わからん。ベンティって何だよ。小→中→大→巨大とか言ってくれれば日本語だからわかるよ。せめてS→M→L→XLにしてくれ。なんかどっかのコンビニのコーヒーのサイズがレギュラーとラージで、どっちもラ行かよ、レギュラーってガソリンかよって思ったね。

 

そういや、小学生の通信簿って、「よくできました」とか「がんばりましょう」とかだよね。でも昔は甲乙丙だった。昔の方がわかりやすいけど、やはり身もふたもない。

 

後期高齢者って呼び方もすげえ非難されてたよねえ。私は後期以外の何物でもないように思ってたけど。あと、自動車に着ける高齢者マークも、紅葉からわけわからないクローバーみたいなのに変わったよね。紅葉の方がかっこいいのに。あのカラフルなクローバーは意味わからん。昔の日本人は命の儚さを良く知っていて、だからこそ咲く花でなく散る花に「もののあはれ」を感じてたはずなんだけど。あのクローバーみたいなのは本当に何なんだ。

 

調べてみたら、あのマーク、色の着いた部分でなくて、白い部分がシニアのSになってるらしいよ。なるほどー。そういわれて見れば………………んんん、なんか段々と鉤十字っぽく見えてきたけど…………(汗)

 

あ、これ日本だけじゃないなー。海外のミリ系作品で鉤十字を鉄十字に置き換えてるやつあるよね。あと旭日旗日章旗にしてるとか。ああいうのもダブルスピーク的なのかな。鉤十字はともかく旭日旗民族主義的意味はないはずだし、自衛隊は今も使ってるし、それに朝日新聞社の社旗だったりするんだけど。

 

 

 

こういうのって虚飾なのかなー。それとも必要な装飾なのだろうか。

 

メンツとかを割と大事にするからね、日本人って。だからブランドとか流行とか大事なんだし。私はそういうのからはかけ離れている人種だから、身もふたも無くてもわかりやすい方が好きだな。下等客室は酷いけど、三等客室ならちょっとかっこいいし。あ、それも虚飾か。

 

紅葉散る誰でもないただの私             秋雷

 

虚飾とか脱ぎ切って、ありのままの私でいることが果たして良いことなのか悪いことなのか。ダブルスピークではないだろうけど、思えば女性の化粧とかも虚飾か。虚飾の部分によって世界は構築されている。