十一月の掲載句

 ・夕暮れや背高泡立草の森

 

・捻れども下五で詰まる秋の夜

 

・秋がまた一ついつの間にか終わる

 

・月光や世界はやさしい嘘で満つ

 

・ごめんねあまりに月が明るいので

 

・秋の夕の海へ入るまで莫迦のままで

 

・雨月ぼんやりと白けり濡れ鼠

 

・また一人死の報流れる冬の朝

 

・ずっとこの月夜が続けばいいのに

 

・どこまでも白い空秋雨続く

 

・月光の重さ生き身を貫けり

 

・何もせずとも時は経つもの秋あわれ

 

・釘打つ音遠く響けり秋の山

 

・秋の日はリンゴみたく勝手に落つ

 

・紅葉散る誰でもないただの私

 

・きっと夢紅葉があまりに赤いので

 

・星冴ゆる灯り不要の山の道

 

・冬の星のせいで胸が騒ぎます

 

・冬のあったかを探す旅に出ます

 

・凍む指でNight Clanせし暗夜かな

 

・腹痛し世界呪えり冴ゆる夜

 

・夜も更けり独り炬燵の気楽さよ

 

・冬なので炬燵で遊ぼうと思います

 

・人間用冬眠装置炬燵かな

 

・指凍てるので終日引きこもります

 

・冬という言葉の白さ夜深し

 

・山眠るエンターキーを叩く音

 

・鹿啼く夜私は独り独りは私

 

・冬は訪れても妻はこない部屋

 

・寒いねと言う相手がいる暖かさ

 

・街は冬で満たされ騒々し

 

てっきりまとめるのを忘れてたっていう。

これで合計245句か。1000句まで遠し。

先月は玉石混合と言うよりはやる気のある日とそうでない日の差が激しい印象。

 

先月のMVPは「秋の日はリンゴみたく勝手に落つ」かな。かわいい句だと思う。散文型破調の句もちらほら見えて、試行錯誤する月だったと思われる。

 

何でもいいけど、私の句ってやたら空を見上げてるんだよねえ……まあほとんど部屋から出ずにいて、しかも夜にばかり詠んでいるから星とか月の句だらけになるわな……せっかく周囲に自然が溢れているのだから自然にかかわっていくべきか? 寒いからヤダなあ……

 

凍る夜孤独でいいやと嘯いて            秋雷