食物連鎖
私の部屋ではよくイナゴとかカワゲラなんかのやや大型めの昆虫類が跳梁跋扈しているが、とんと死骸を見ない。
そして、私の部屋ではイナゴを見た次の日にはよくアシダカグモを見る。たぶん食われているんだと思う。我が部屋で勝手に食物連鎖が起きている。まあ部屋を汚されないで済むのはありがたい。
クモはいいんだけどムカデは来ないでほしいなあ……刺されると厄介だ。
つい昨日も部屋の掃除をしていたが、虫の死骸は見なかった。ただ買ったばかりの掃除機故にかカーペットから吸い上げたほこりがすごい。
今日はG先生が掃除をしてたっけ。そういえばG先生の部屋にはアシダカの抜け殻が何故か飾ってある。
個人的には蜘蛛は好きな虫だ。虫の中で一番好きだと言っていい。アシダカを見ると少しテンションが上がる。こっちに来てから見過ぎて最近食傷気味だが。私個人がセアカゴケグモ相手に一つ小話を持っているので、いずれそれも披露しよう。
蜘蛛は肢が八本あるのが良い。昆虫類は六本肢だが、蜘蛛の八本となると末広がりだ。縁起がいい。ハエトリグモなんかの肢が短い種はそれはそれで可愛らしく、逆にアシダカなどの長い肢の種は優美である。人に害を持つ種も少ない。それこそ日本ではセアカゴケグモくらいだろう。良い。蜘蛛は美しい。
蜘蛛這うや夜半の孤独の部屋静か 秋雷