先日貰った季語で俳句作るよ

昨日のブログで季語を募集した結果、読者様に「霜柱」「ポインセチア」「鮟鱇」を挙げてもらいました……

 

 

使いづらっ!

 

私に馴染があるのがポインセチアくらいか。でもカタカナ六文字という使いづらさ。み、みんな攻めてきましたね……まあ、一個ずつ見てくかな……

 

まず「霜柱」なんだけど、地中の水分が毛細管現象で地表へ上昇して、柱みたいな氷の結晶になっている現象ですな。ただの霜ならともかく「霜柱」は見たことない。ただ、これは大昔から使われている季語だし、みやびさはあるよね。「霜柱」っていう季語自体は非常に有効な季語で、これだけで「冬」「とても寒い」「朝」「晴れ」「屋外」って情報を伝えてくれる。五字だから上五下五にそのまま入れれるしね。センスいいチョイス。

 

霜柱ぎゅむと鳴かせて独り発つ                   秋雷

 

見たことないなりに。踏んだら音鳴りそうだな、と。「霜柱」に感動することもなく、踏んで前へ進む彼の決意みたいなのが出てる感。清浄な冬の朝こそ新たな旅立ちに相応しくないか、と。

 

 

お次。「ポインセチア」。クリスマスの植物だよね。上の葉っぱが赤くなる奴。和名は猩々木。猩々みたいに赤くなるからだそうな。こういう外来の植物系は結構使いづらいの多いけど、クリスマスってイメージの強さのおかげでまだマシかな。六文字ではあるが、上五下五にいれても違和感ないし。「冬」「クリスマス」って情報あるね。新しい季語としてはかなり使われている雰囲気。良い季語。

 

ぽいんせちあ指差す吾子の赤き頬                   秋雷

 

子供いないけど。かわいい句になったかな、と。他の俳人の句を見てもやっぱりクリスマスと絡めてる人多いんだが、キリスト教っていうのをもっと真正面から見つめて愛とかを問うてくる句が多いっポイ。クリスチャン俳人なんだろうか。私の場合はクリスマス=子供の行事みたいなイメージ。え? 恋人の日? そんなん知らねえよ? キリストの生誕祭だろ? 大人しく祝っておけよ?

 

 

最後、「鮟鱇」。アンコウね。「鮟鱇」……これが一番難しいかな……食ったことないし。個人的には私はガルパンおじさんなので、生徒会チームに混ざってコタツで会長の作るアンコウ鍋を食べたいだけの人生だった……って思う。ガルパン知らない人には何のことやらだろうけど。使いづら……情報も「冬」くらいしかないし……

 

鮟鱇や首絞めらるる様な夜                   秋雷

 

奥義二物衝撃。ひっさびさに作ったねえ。「や」っていう切れ字があるんで「鮟鱇や/首絞めらるるような夜」で意味が切れる。「鮟鱇」ってぐにゃぐにゃぬるぬるしてまな板の上ではさばきにくく、故に吊るして切るそうな。この「鮟鱇」を吊るすってイメージだけで句を作る俳人も多く、またキリスト教になぞらえて、殉教する聖人に例えられたり罪人に例えられたりする。私の句もそれに近く、吊るされる「鮟鱇」を見て自分も吊るされている気分になる。たぶん、あまり好ましくないメンツでアンコウ鍋食べに行ってるのかな。想像するだに苦痛である。

 

こんなもんかな。

 

確かめたかったって言うのは、最近「俳句をでっちあげる能力」が高くなってきたなって思ったのを確かめたかったんですよ。それぞれ思いつくのに10分もかかってないと思う。ブログ末尾の句を毎日詠んでるんだけど、これも基本的に5分とかで考えてあげている。すげえ雑なのもあるんだけど、最近は5分で考えた割にはそこそこな句も多い。

 

継続は力だなあと。もう私は200句以上詠んでるからね。それも1日1句をずっと継続している。俳句だけでなく通常の文章でも表現能力めっちゃ上がっているのを感じる。すばらしい。

 

最後に一句置いて締めよう。

 

 

紫陽花の色に染まりし晴れた空                    秋雷

 

なんでこの季節に紫陽花かってーと、前に来たお客さんに紫陽花で一句って無茶ぶりされてて断ってたから。歳時記がそばになかったから断ったんだけど、でも考えてたら意外にすぐできたのかも。本来の私は推敲タイプで一句作るのに時間をかける系なんだけど、でも今の私はでっち上げる能力に長けてるからね。次からは無茶ぶりにも対応してみよ。