2月の俳句

・叫びて怒る北風窓揺らし

 

・冬の虫電源の熱吸いに来けり

 

・道凍てり山の声だけ響く夜

 

・時間すら凍り付く深夜2時半

 

・春近しやわらかな風と草の色

 

・この拷問を人は寒さと名付けたり

 

・炬燵に半身食われ力尽きる

 

・霜の鳴く道をタッタと駆ける朝

 

・夜冴える何となく小石を蹴ってみる

 

・冬色の夜空が剥がれ落ちてきて

 

・凍る夜に混ざってただ黒くなる

 

・庭に二羽鶏遊ぶ冬日

 

・寒いので本日休業いたします

 

・闇は闇冬は冬なり敷布団

 

・雪の足跡で彼が発ったと気づく

 

・息白し夢の終わりを踏み抜いて

 

・春の影ちらつき虫の出ずるかな

 

水仙やただ息だけしてる時間

 

・ふるる風花付きの君の前髪

 

・君笑いながら向日葵手折る朝

 

・五線譜の如く並ぶる寒雀

 

・仮令わたしがいなかったとしても冬桜

 

・死ねと云はれても死なず枯蟷螂

 

・蜘蛛の子のまどろむ吾にそっと触れ

 

・山里や寒鴉鳴けば日が落ちる

 

・人殺さんとばかりに伸ぶる氷柱在る

 

・印刷機の独り言聴く冬の夜

 

・悪党の面構えする炬燵猫

 

 

計28句。累計328句。

 

出来栄えは微妙よねー。ヒットみたいなのすらあまり無くなってきた。でもまあー、冬は詠みづらい季節だよ。寒くて部屋から出ねえし。

 

「君笑いながら向日葵手折る朝」が一番かっこいいかな。こいつは悪くない。でも私は破調とか句またがりとか大好きだな……ちゃんと575で詠む気がさらさらないのがどうかと……

 

冬木立何か云っても直ぐに消え                     秋雷